定義
Two-Rail・官民アセットシェア
公共側の収支と民間側の収支を、混ぜずに分けて記録・公開する設計原則。
官民が連携して公共施設・サービスを運営するとき、「どこまでが公費でどこからが民間の利益か」が見えなくなると、住民への説明責任が果たせません。Two-Railは、この問題に答えるための会計・記録設計です。
何が問題だったか
公共施設や行政サービスに民間事業者が関わるとき、従来の設計では収支が混在しやすい状況がありました。
- 公費(税金・歳出)と民間収益が同じ帳簿に混在する
- 「民間が効率化してどれだけ削減できたか」が検証できない
- 外部から監査しようとしても、どの数字が公共側のものか判別できない
結果として、住民への説明が困難になり、議会・監査・報道からの問いに答えにくくなります。
Two-Railの考え方
Two-Railは、収支の記録を最初から2本のレールに分けます。
Rail-P(公共レール)
歳出削減・共用収入・住民還元など、公共側に帰属する収支を記録するレール。外部に公開する集計はここから作る。
Rail-K(民間レール)
民間事業者の売上・手数料・費用など、民間側に帰属する収支を記録するレール。個別契約の内容は非公開だが、集計は公開する。
なぜ分けるか
2本のレール間での転記・相殺・混在を禁止することで、「公費が民間収益に化けていないか」「民間費用が公費に付け替えられていないか」を、後から検証できる状態を保ちます。
官民アセットシェアとは
Two-Railを前提とした、公共施設・設備・スペースの官民共同運用の枠組みです。
具体的には次のような場面で使います。
- 公共施設の会議室・多目的室を、民間事業者と共同で予約・運用する
- 公共設備の稼働率を上げながら、歳出削減効果を公開する
- 民間が得た収益の一部を、住民還元や公共優先枠の維持に充てる
この枠組みでは、民間事業者との契約に「費用は効果の範囲内に収める(No-Net-Burden)」という原則を設け、公共側の純負担がゼロ以下になることを条件とします。
公開と非公開の線引き
Two-Railでは、公開する情報と非公開にする情報を明確に分けます。
公開するもの(集計・遅延あり)
歳出削減額、住民還元総額、民間手数料の集計、苦情件数。いずれも90日遅延・小集団保護の条件付きで公開。
非公開にするもの
個別契約の条項、ベンダー別の取引明細、個人を特定できる情報。
この線引きは固定されており、担当者の判断で変更できない設計にします。
C³における位置づけ
Two-Railが行うこと
- 公共側と民間側の収支を分離して記録する
- 後から第三者が検証できる状態を保つ
- 公開する集計の根拠を監査可能にする
Two-Railが行わないこと(Non-goal)
- 施設の利用許可や予約の自動決定
- 民間事業者の選定・評価
- 政策の優先順位の決定
- 個別契約条項の公開
Two-Railは、決定を下す仕組みではなく、決定の記録と公開を支える仕組みです。
関連する概念
- C³とは →
制度OS構想の全体像。
- Verified Web →
定義・仕様・更新の公開方法。
- C³ ITS API →
AIエージェントへのゲート制御層。
Time Layer Configuration
- Verify ID
- C3-DEF-TR-01
- Version
- 1.0
- Status
- ● Current
- Valid From
- 2026-04-07
doc_id: DEF-TWO-RAIL-001
version: v0.1
status: DRAFT
last_updated: 2026-04-19